炎天下の青空が広がる7月。夏の訪れを感じさせるこの季節に、
皆さんいかがお過ごしですか?
海や山、街中での楽しみ方も様々ですが、私はこの時期の夜の涼しさが好きです。
さて、今月も新たな発見や思索を求めている皆様に、ブログを綴っていきたいと思います。
技術屋集団コスモマンの一人「たかし」です。
今月は約7年ぶりに実際の産業用ロボット講習を行います。
新たなロボットの技術者が生まれる事に大変嬉しく思います。
<ロボット教室 第8軸 〜ロボットプログラム〜③>
今回はロボットの教示のノウハウを少し。
ロボットに同じ動作をさせる場合、組み方や変数の活用によってプログラムをシンプルにすることができます。
まず押さえておきたいのは『ロボットのポジション』ですね。
『作業原点』『待機位置』『退避位置』『メンテナンス位置』などなど・・
こういった基準となるポジションはほぼ毎回使用するので、教示しておいた方がいいと思います。
次に『初期化プログラム』ロボット単体での生産というのはごく稀ですよね。
ほとんどのロボットは何らかの周辺機器と働いています。
そういった周辺機器との信号やデータなど前回の生産で使用した記憶が残っていると問題が発生する可能性があります。
そういった事を避けるためにプログラムの先頭で信号やデータのリセットを行うと良いでしょう。
一番考えなければならないのが『作業プログラム』です。
品種が追加されたとき等にコピーと少々の修正でうまくいくのが望ましいですね。
この『作業プログラム』は教示という項目の中でも最も設備のコアな部分になっています。
どの工程に使用するロボットか、対象ワークはどの様な物か等によって組む作業プログラムは様々です。
今回はワークの取出し・投入等を行う『ハンドリングロボット』を例にお話を進めさせて頂こうと思います。
まず、対象ワークを段ボールと仮定します。この段ボールは全て同じ大きさ・重量です。
ロボットが行う工程はパレットに積まれた段ボール(3行×3列×3段)を1箱ずつパレットから取出し、次工程のコンベヤへ投入する事とします。
この工程でロボットに教えなければならない位置は何点あるでしょうか?
まず作業原点1点、取出し位置で27点、コンベヤに投入する位置1点、
取出し・投入位置の各接近点と退避点で56点、パレットからコンベヤへの通過点もいるかもしれません、1点・・・・・
上記の様にこの工程を行うに当たって少なくとも50点以上の教示位置が必要となります。
時間をかけて全て必要な位置をティーチングすれば、それは十分設備として機能します。
ただ・・・大変ですよね。
ロボットをその位置に動かして『覚えなさい』動かして『覚えなさい』動かして・・・・
という方法やこの位置データはXがいくつYがいくつZが・・・
と全て入力するなんて場合もあります。
例では3×3×3と少ないのでまだやる気は起きるかもしれませんが、10×10×10だったら?
そういった場合のプログラムを組むコツを次回のブログでお届けします。
まだ梅雨が明けない時期ですが、心は晴れやかに頑張って行きましょう!
それでは今月も「ご安全に!」
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