
robot maintenance
ロボットメンテナンス定期点検
産業用ロボットは、さまざまなパーツや潤滑油などの駆動用オイルなどが使用されており、
機械である以上は経年劣化や故障を起こすことがあります。
そのため、保証期限までロボットが正常稼働できるように、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
厚生労働省は労働安全衛生法第 28 条第 1 項にて、危険防止の措置、作業行動 から生ずる労働災害の防止の措置を講じるよう定めています。
事業者が産業用ロボットを運用するうえで、メンテナンスの 必要性が記載されている法律です。
(労働安全衛生法第 20 条第1項には「6 ヶ月以下の懲役又は、50 万円以下の 罰金に処する」と明記されています)
産業用ロボットも毎日長時間稼動するため、始業前や始業後の点検や法定点検 を毎日実施する必要があります。 ある化学工場の生産ラインで、作業員が交代の度にその都度、点検が行われ ています。それにより事前に部品の破損や摩耗を発見する仕組みがあり、問題 が発生する前に部品を交換するなどのチェック体制を実施しています。結果的 に、産業用ロボットの寿命が伸び、長時間の稼働が可能となります。

ロボットを長く安定して稼働させるためには、
定期的な点検や部品の事前交換など
アフターサービスが重要
ロボット主要部品
主要部品は駆動源・駆動伝達部品・配線・制御機器となります。 この中で常に動いている駆動源や駆動伝達部品の故障の発生頻度が 高くなります。

点検項目について
故障部品と診断項目より、寿命・部品劣化・外的要因のどれによるものかを 分析し、再発防止を行います。
例えば寿命の場合は部品交換サイクルを早く するために使用時間と交換時期を設備保全担当者が把握したり、部品劣化は 使用環境を改善したり、外的要因はロボット周辺機器を再調整します。 正常に動作しているロボットの場合、部品の寿命時間が近くなると故障率が 高くなります。部品の寿命を把握しておくことで、正常動作中に部品交換を 計画的に行うことができます。

稼働状況別の点検項目
ロボットを導入されているお客様により稼働状況が異なる為、下記の表を目安としてコスモ技研ではメンテナンスを
実施しております。



● 日常点検
ロボットの生産稼働前後に、チェック項目に沿って日常的に行う点検です。
連続稼働するロボットもあるため、チェックのタイミングや点検場所は、各社によってさまざまです。
● 定期点検
1 年または所定時間稼動時にロボット内部の状態を点検します。点検結果をもとに部品交換を実施します。
● 予防的部品交換
定期点検時に、摩耗や劣化が見られるパーツは、
交換が可能であれば故障予防のために部品交換を行います。
「予防保全」には必須の対応であり、部品の在庫確保や生産活動への影響を考慮した交換タイミングの適正化が重要です。
● オーバーホール
長期間の稼働により複数の部品に劣化や摩耗が見られる場合は、主要部品を一度に交換する事でロボットを最適な状態に戻します。
オーバーホール時期は使用条件によって決定します。
● オンコール修理
稼働中にロボットが故障した場合は緊急(オンコール)修理となります。 人による代替措置や生産調整が必要になる場合があります。予備部品の 在庫や使用者と最寄りのアフターサービス拠点との日頃の情報交換が大 切です。
● 故障修理
ロボットに故障が発見された際に、故障原因を究明するだけでなく、 復旧稼働させるために部品交換や修繕を行う行為です。
故障の程度に よっては、ロボットの導入メーカに修理連絡をする「オンコール修理」や、 代替機を使用して生産ラインを復旧、故障機器をメーカで修理してもら う「メーカ持ち込み修理」を行うこともあります。予備部品の在庫や使用者と最寄りのアフターサービス拠点との日頃の情報交換が大切です。
● リニューアル
長期間使用したロボットは、故障の可能性も高まるため、新しいロボットへの変更を検討します。
この際に、稼働履歴やメンテナンス履歴など を参考にして、さらに安定稼働が期待できるロボットを選定したり、 IoT 化などの新しい機能拡張を行います。

