『スマート工場アカデミー<29時限目>』(2025.10.01)
- m-koshio
- 42 分前
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秋が深まり、朝夕の空気にひんやりとした気配を感じる10月となりました。実りの季節を迎え、心も新たに前進していきたいと思います。
技術屋集団コスモマンの一人「たかし」です。今回も前回に引き続き、ロボットシステム導入のポイントについてお届けします。今回はロボットの危険性や安全性の確保に触れてみます。
<RE:ロボット教室 第16軸 ~ロボットシステム導入のポイント③~>
<1>ロボットの危険性
■安全とコストの両立
ロボットは腕を振り回して作業を行いますが、その動きは一見しただけでは予測がつきません。産業ロボットでは過去に何件かの「叩かれる」「はさまれる」といった労働災害が発生しています。
ロボットは人間の力では出しえないパワーを発揮しますから、そうした事故は重大な労働災害に発展する可能性が大きいです。ロボットシステムの主な安全対策として以下のことが挙げられます。
●安全柵・安全カバーの設置
●エリアセンサの設置
●マットスイッチの設置
●ドアスイッチ・安全プラグの設置
●作業者への教育
●適切なレイアウト
<2>高まる安全への対応。「災害ゼロ」から「危険ゼロ」へ
これまで日本では、作業者への教育や指示の徹底による作業者の責任を重視し、「災害ゼロ」を目指してきました。
一方、欧米諸国が提唱したのは、本質的に安全な機械や環境を作り出すという「危険ゼロ」の考え方であり、日本でもこちらの考え方が主流になりつつあります。また、CSR(企業の社会的責任)の観点からも、リスクマネジメントとしての「危険ゼロ」への取り組みは、企業にとって優先課題であるといえます。
こうしたことを背景に、2006年4月1日施行の改正労働安全衛生法では、労働安全マネジメントシステム「OHSMS」導入企業に優遇措置を盛り込むなど、労働安全への意識の高まりは時代の流れとも言えます。
<3>求められる安全とコスト・生産性の両立
しかし、「危険ゼロ」を実現するためのコストの増大、生産性への影響も同時に解決していかなければならない課題です。ロボットシステムが完成してから後付けで安全柵やエリアセンサーを取り付けるのではなく、レイアウトの段階から安全と生産性、コストを考慮したトータル設計が求められるのです。
我々コスモ技研が提供する生産設備は、ただ「動く」だけではありません。現場で最も重要視される安全性を徹底的に追求し、お客様皆が安心して扱える設計を実現しています。
人にも企業にもやさしく、未来を見据えたものづくりの最適解を、日々模索しながら技術力UPに努めています。
今月も読んでくださった皆様に心から感謝します!
それでは今月も「ご安全に!」

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